コートの値段はいくらまでが限界?コートが教える本当のモノの価値とは?

そういえばこのコート、もう10年以上着ている・・・。ふと気づいて、じゃあ一年でいくら分を着ているのか、思わず計算してしまった事はありませんか?

コートは単品でスタイルをすっぽり作ってくれるアイテム。他のアイテムと違って高いから慎重に選びたいものです。『コート選びで失敗しない、長く着られるコートの条件』はとはどんなものなのか見ていきましょう。

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コートって何年着られて、いくらまで出せばいいの?

「高価なコートだったのに、結局袖を通したのは1~2年だった」という残念な結果になりそうな、とくに、他のアイテムと違って衝動買いに気をつけたいものです。

仮に、気に入って買った定番の10万円の高級コートだとして、1年に1万円ずつ。ざっくりとこんな計算をしてみます。そして、流行丸出しのコートは、たとえ5万円でも、多分来年は気持ちよく着られないであろうから、一年で5万円をを焼却してしまう、とても高い服ということになります。いや、3万円のコートだって、10万円の定番コートより全然高くなりますね。

だいたいが、その10万円のコートは、さらにあと5年着られるかもしれないわけで、そうしたら1年たったの1万円!どこのバーゲンでもここまで安いコートは見つかりませんね。しかも10年以上着られるコートって、とてつもない魔法のコートです。

素材の良さは見ただけでも分かるほどだろうし、型崩れしない仕立て、10年着続けられるデザインは、多分どんな時代にあっても凛として格好良いものです。そんなコートが実際存在するならば、買わない手は無いと思うんです。

関連記事はこちらから → 洋服の原価を知りたい?原価率の高いブランドの見分け方と意外な真実

流行のコートを買う危険性

安物の銭失いという言葉があります。そして、コートばかりはトレンド追いも、”銭失い”。今年はキラキラしていても、来年はもう輝きを失ってしますようなコートはやっぱり買うべきではないですね。

もちろん、お金持ちは毎年コートを買い換えればいいし、本人がそれをもったいなく思わないならそれでもいいと思います。もちろん寿命一年を覚悟で思いっきり着たおすのも価値は充分にあります。

でも最近は、街で見かける『ザ・トレンドコート』を見て、こういう風に思う人もいそうです。「あのコート、来年は着られなさそう…。」と。そういうオーラをつねに放っていしまっている服や、最初からもったいなさが見えている服なんて魅力がないですよね。やっぱり10年20年着られる、高級な定番コートを思い切って買ったほうが長い目で見るとお得なんですね。

意外に人に見られているコートの価値

コートほど、人前で脱いだり着たりが忙しいアイテムもありません。だからその時のコートの扱いに気を付けた方がいい。特にコートのような『大物』は、着ている時よりも脱いだ時のほうが質の差、格の差が露骨に目立ちます。だからコートばかりは脱いだと時の佇まいを考えて選ぶと良いですね。

質の差、格の差が出てしまうのが、コートを”着せてもらう時”です。安物は引っかかって着せにくく、良い物はスムーズにするすると吸い付くように着着せられます。そして、脱ぐ時も着るときも、そしてコートを預けた時にも、背中のタグはなんとなく見られているんです。「ふーん、こういうブランドが好きなんだぁ。高いのかなぁ?」と。

着ているブランドなんかで人を判断してはけないけれど、女のコートのブランドは、その女性のイメージそのものとして判断される結構怖いアイテムなんです。言ってみれば分身みたいなものです。だからこそ、脱いだ時にみすぼらしく見えないコートを選ぶのが得策です。

例えば少し高級なレストランや、パーティーなどにエスコートされる場合、結婚式場などクロークに預ける時など、コートの脱ぎ着を手伝ってくれるような場合は着ていくコートは高価なものを選んだほうが良いでしょう。

良いコートは、脱がせてもらう時に肩を少し浮かせただけで、するすると滑るように脱げていってしまう。どこかを引っ張ったりしなくても、流れるように美しく脱げていく。安物はするすると脱げない。カパッと外れるように脱げるか、どこかに支えて脱ぎにくいかのどちらかです。こういったシチュエーションはめったに無いことだと思いますが、コートを選ぶ際に思い浮かべると良い基準判断になると思います。

自分らしいコートの見つけ方

何度も言いますが、コートは単品でスタイルをすっぽり作れてしまうアイテム。他の要素を全て省いた、ある意味単純な服なんです。逆に言うと、自分を綺麗に見せてくれる服の基本要素が見つけやすいのです。

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自分自身にも言えますが、ついつい手が伸びるコートはいつも同じタイプ。目が留まるコートも毎冬同じ。そして着ていて落ち着くコートはいつも同じ。でもそれは裏を返すと、何かしら自分に自信が持てて、鏡を見ても違和感のない、正に自分に自信が持てるコートということになります。

いつもコンサバ系コートを選ぶという人は、トレンチの襟周りやテーラードコートのシルエットに、自分を一瞬にして綺麗に見せる黄金比率みたいなものを知らず知らず見出しているでしょうし、ファーコートばかりを着る人も、ファーには自分を美人に見せる魔法があるとどこかで気付いているはずです。

おしゃれで最優先させるべきは、『自分がキレイに見える事』。だからキレイのツボを押さえたコートを自分のベースアイテムとするのが基本です。そして、実は知らず知らず自分が一番キレイに見えるコートを無意識に選んでいます。自分を一番キレイに見せてくれるものを知っておくことが肝心なのですね。

いつもは着ない赤のコートから、実は赤が似合うんだと気づいたり、憧れだったトレンチコートを着たら、もの凄くスタイル良く見えたり、意外な発見があると思います。

自分をキレイに見せてくれるコート選びのヒント3つ

少し頑張って高いっコートを買おう!と思っても、どれが上質で長持ちするコートなのか、見ただけで分かるような目利きではありません。最低限これだけはチェックすれば、ある程度長持ちするコートが判断できると思います。

生地の質をよく見極める

量販店のコートブランドのコートは、やはり生地の質が違います。比べ物にならないほど滑らかで上品な光沢感があります。人の五感に直結する「肌触り」が良いのは言うまでもありません。
例え信頼のあるブランドでも、品質表示をチェックして、体質に合わない買ってはいけません。化学繊維が苦手、特に肌にじかに触れるものの場合、トラブルが起きやすいからです。お値段が張ってもへたりやすかったり、雨に弱いというものも結構ありますよね。化繊に多いかもしれません。手が掛かり、神経を使うコートはダメですね。

徹底的にシルエットをチェックする

高いコートは多くの場合、縫製やデザイン自体が非常に立体的になっています。これはもともと立体的な形をしている体というもののラインに自然に沿ったシルエットを作るためです。その立体的な仕立てのおかげで見た目のシルエットが美しくなる。それはすなわち、スタイルがよく見え、野暮ったい服のたるみなどがなくなるということですね。型崩れなどは、型紙の置き方ひとつで発生します。一流のメーカーなら安心だと思います。
 
そして、自分の体のラインに合うかどうか。こればかりは試着してみないと分かりません。「いいな」と思っても微妙なところで合わなかったりします。肩と胸にピタっと当てて、極力着ている状態に近くして自分で見下ろしてみます。肩の位置が合わない服や、胸の辺りが変に伸びてしまう服は絶対ラインがキレイに見えないので買ってはいけません。

縫製がしっかりしているか裏側までチェックする

裏地ある場合は表地としっくり合わさっているか、変なだぶつきや皺が寄っていないかなどを見ます。単物は縫いシロの端をきちんとヘムを取っているか。仕立ての良い物はヘムが取ってありますから、分かりやすいです。
 
ボタンつけも分かりやすいですね。まずは裏ボタンの有る無しを見ます。安物にはかなりの確率で裏ボタンはないです。型崩れはやはり、縫製の良し悪しで違うものだと思います。生地の弱い物でも、生地の特徴に合わせて縫製がしっかりしていれば、それ程型崩れはしないかと思います。
 
多くのハンドメイドの過程を経て、経験と技術を持って丁寧に作られているコートと、シャツと、機械生産がメインで一日に大量に作っている量販店のコートでは前者の方が良いということは何となく想像できますよね。結果として耐久性が高いです。

まとめ

  • コートは一枚すっぽり着てしまえば、スタイルが明快に立ち上り、週に何度も着る頻度の高いアイテムだからこそ、目を凝らして本気で真剣に探すべき。
  • 例え10万円のコートでも10年着れば安い買い物だし、流行の3万円のコートでも1年しか着ないと高い買い物になる。
  • コートは脱ぐときも、脱いでからでも、”その人自身”として扱われる。
  • 生地の質をよく見極め、徹底的にシルエットをチェックし、縫製がしっかりしてるか細部まで細かくチェックする。

服全般に言えることですが、高いものと安いものではやはり大きく違います。それは方向性の違いであり、多くの場合、高級品は着心地や手触りそして風合いで勝ります。安い物はそういったものを二の次にしています。

プチプライスの服で流行コーデを楽しんでいた若いころとは違って、30歳を超えたら質にも着心地にもこだわって選びたいものですね。コートは、その人の美意識を物語る大切なアイテムですから。

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