スイスと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、アルプスの少女ハイジ。ハイジは暖炉の灯で焼いて溶けたチーズをパンに乗せて食べているのが何とも美味しそうでした。スイスでチーズを存分に食べられるのは、間違いなくホテルの朝食です。毎日必ず数種類のチーズが出てきます。スイスのホテルでどんなチーズが食べられるか見ていきましょう。
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スイスの朝は早い
スイスの朝は早いので、都市のホテルの朝食のスタートは6時半頃と、比較的早くスタートします。チューリッヒやジュネーブのようなお仕事関係のホテルでは、普通に6時くらいからスタートしています。特にどちらの都市も近いところに国際空港がありますし、飛行機の時間の関係も深いのでしょう。
これが山岳リゾートになると、朝食を6時開始はほとんどありません。7時~7時半スタートがほとんど。 スイス人を含め、休暇にきているヨーロッパ人は 日本人に比べると遅寝、遅起きです。朝は8時をだいぶ過ぎた頃に ようやくポツリ、ポツリと現れたりします。
反対に日本人旅行者、それも特にご年配の方は早寝、早起き。早朝から起きて山の朝焼けを写真に撮り、 ホテルの周辺を散歩したり、その日の観光に持っていくものをチェックしたりと準備に余念がありません。短期旅行者はしっかり朝食をとって限りある時間を有効に使うのです。
ホテルの朝食システムはどうなってる?
朝食の席は、通常ならどこに座ってもOKです。時間内に決められた場所に行けば大丈夫。部屋のカギを持って行くはずですので、これを見せたり部屋番号を伝えれば良いです。ただホテルによっては席を決めている場合があり、 テーブルの上に部屋番号か名前の入った紙を置いています。
私が泊まったホテルはどこに座ってもOKでした。庶民的なホテルだったので「どこでも自由にどうぞ」という感じで、名前も部屋番号聞かれませんでした。
高級ホテルの場合
席についたら部屋の鍵をテーブルの上に置きます。そしてホテルの給士さんが来て必ずこう言います。 「Coffee or Tea? 」。そしてコーヒーか紅茶を選んで、それが来るまでの間、 ビュッフェ形式になったテーブルから好きなものを選びます。
リゾートのホテルの場合、3星中級クラスのホテルでもパンに加え、ハム、チーズ、シリアル類、 ヨーグルト、フルーツ、オレンジジュースやミルクなどが揃っています。4星以上のホテルになると、 さらに暖かい卵料理なども加わり、朝からもうお腹一杯になりそうです。
結構バラエティー豊かなので、ひと通り食べないと、気がすまないような人もいます。でも勢い余って、 そこでお昼のサンドイッチまで作ってしまうようなことは絶対に止めましょう。 特に何人かでこれを始めるとホテルにばれて「チェックアウトでしっかり請求されちゃった!」 という話も聞いたことがあります。
どんな種類のチーズが食べられるのか
ホテルでの楽しみは朝食。特にチーズは種類が豊富で、有名なエメンタール、グリュイエール、アッペンツェラー、ティルズィターを始め様々なアルペンチーズなど、味も形もよりどりみどり。クセのあるヤギやヒツジのチーズもあります。エコノミーホテルで食べられる主な3つのチーズを紹介します。
エンメンタール Emmentaler
世界的に有名な、ぶつぶつと孔のあいたチーズ。あの孔はチーズを発酵させる過程で出てくる炭酸ガスの泡。孔のでき具合でチーズ発酵のよしあしが分かる。チーズフォンデュには欠かせません。
グリュイエール Gruyere
香りが強くコクがある。クリーミーでそのまま食べてもおいしいし、フォンデユの他キッシュなどにも使われます。
アッペンツェラー Appenzeller
アッペンツェル地方の特産チーズ。熟成中にスパイス入りのリンゴ酒と白ワインの混合液に漬けるという、伝統的な製法で作られます。
朝食ではこれらのチーズがスライスされてテーブルに乗っています。ビュッフェ形式になっているので、好きなパンとチーズとハムをお皿に乗せて、好きなだけ食べます。パンにハムとチーズを挟んだサンドウィッチが一番食べやすくて美味しいです。他にヨーグルトとシリアルが並んでいますが、エコノミーホテルは質素でこれだけの朝食です。
ホテルによっては、卵料理やフルーツが出てきますが、繊細さは無いです(笑)ジャムも豊富にあるので、気分によって色々な味を試してみるのも良いです。
チーズばかりの朝食を回避する方法
ホテルに宿泊すると、様々なチーズが毎日の様に食べられます。チーズとパン好きな人にはご馳走ですが、毎日同じメニューは嫌、たまには他の物も食べたい!となると、やはり高級以上のホテルに宿泊した方が良さそうです。それでもチーズやパンの種類が増えたり、暖かい卵料理に代わるだけで、それ以外、例えば和食が食べられる訳ではありません。
カップラーメンは必需品
そんな時にお勧めなのが、お湯を注ぐだけのドライフードやスープを持参すること。今はカップラーメンを始め、おかゆやリゾットなど様々な食材が売っています。チーズの朝食に飽きたら是非これを食べて下さい。
ただし、スイスには湯沸かし器みたいなものはありません。フロントかホテルのレストランの方に『お湯とティーカップ下さい』って言えば、レストランにあるティーポット(400ccくらいのもの)になみなみ熱湯を注いでカップと一緒に渡してくれました。熱々では食べられませんでしたが、とても美味しく感じました。
まとめ
- 大都市ホテルの朝食スタート時間は早く、山岳ホテルや有名リゾートホテルの朝食はゆっくりめ。
- 朝食はビュッフ形式なので、好きなチーズとパンを選んで好きなように食べる。
- エンメンタール、グリュイエール、アッペンツェラーチーズは食べやすく、大体のホテルで食べられる。
- パンとチーズの朝食に飽きそうなら、カップ麺やドライフードを持参する。
日本でチーズはそこそこ値段がはりますが、スイスのホテル(朝食付を選んだ場合)チーズはどれだけでも食べられます。エコノミーホテルでも十分に満足するはずです。いくら好きでも突然食べたくなくなる日が来るかもしれないので、お湯を注ぐだけの日本食も旅行の必需品としてリストに入れると良いですね。