知人の家に泊まるのではない限り、旅行で不可欠なのがホテル探し。観光大国であるスイスにはさまざまなタイプの宿泊施設があり、目的や好み、懐具合に応じて選び放題です。どんな宿泊施設がねらい目か探っていきましょう。
スイスではスイスホテル協会が、 1星から5星までの等級に分けています。星の数が多くなるほどランクが上がり、 宿泊料金もそれに応じて高くなっていきます。
等級はホテル協会の審査基準に従って、設備やサービスが毎年チェックされています。 ホテルに気付かれないように、 身分を隠して泊まりながら審査を行なっているそうです。
私は予算の都合(宿泊にあまりお金を掛けられず)で、2つ星ばかりを選びました。一部屋1万円前後で収まります。旅の目的で変わってきますが、昼から夜まで遊んで、ホテルでは寝るだけ!の人なら十分満足できすよ。
空気が乾燥しているスイスでは、バスタブなし、つまりシャワーのみの部屋がけっこうあります。 これはスイスに限らず他のヨーロッパでも同様です。 「えー!シャワーだけ?」「そりゃ余程ひどいホテルだろう!」なんて声が聞こえそうですが、 高級クラスのホテルでもシャワーのみの部屋の場合もけっこうあります。
毎晩たっぷりのお湯に浸かって、一日の疲れをとるといった習慣のないヨーロッパ人。 もともとバスタブを全室に備える必要性もなかったのです。スイスでは「バス付きの部屋」と言えば、広い意味でシャワーのみの部屋も含まれ、 厳密に分けていない場合もあります。
「日本人は必ずバスタブが必要」 は常識のようになっています。私も今まで多くのホテルを利用してきましたが、 たいがいのホテル(私は低料金のホテルしか泊まりませんが)は、バスタブのみの所が多かったです。
聞いた話では、
だそうです。
このように現地でも有名な「日本人=バスタブ」の図式ですが、 最近は若い方を中心に、 必ずしもバスタブに拘らない人も増えているようです。 部屋代が少し安くなるなら、 別にそちらでも大丈夫・・・というわけです。
上の写真のホテルのランクはエコノミー。チーズとパンの朝食が付いて、一部屋1万円もかかりませんでした。素朴で自分の部屋に帰った感じですね。通りに面して低層階のホテルでしたが、とても静かに過ごせました。
トイレが無いのに、洗面台が2つもあるなんて!って思ってしまいました。カップル、ご夫婦が揃って朝の支度ができて効率!なんて事も想像しましたが…本当のところはどうなんでしょう?他のホテルも泊まりましたが、洗面台が2つある部屋はここだけでした。
ミューレンのとあるホテルでは、ユングフラウ三山が見える眺めの良い部屋はシャワーだけ、 反対側で眺めがたいしたことない部屋はバスタブ付き、あなたならどちらを選びますか?
迷わずシャワーだけの部屋にして下さい。スイスに行ったからには何よりも景観が大事です。目に焼きついた素晴らしい景色は、旅が終わってからも思い出として心に残るからです。旅の満足度も大幅にアップすることでしょう。
通常、ベッドが二つに分かれるのが「ツイン」、分かれないのが「ダブル」となります。
ところがスイスのホテルと予約上の連絡をする際、ベッドが分かれていようがいまいが、 全部ひっくるめて「ダブルルーム」となっている場合があるので、ややこしくなります。 ヨーロッパやスイス人は、ほとんどが家族客なのであまり気にしてないのかも知れません。 そこで便利なのが、『Separate beds(分かれたベッド)』をいう単語です。
二つに分かれたベッドでも、並んで置いてあってダブルベッドのように見えることがあります。 でも実際にはベッドがふたつに分かれているので、隙間を空けることができます。
インターネットで予約する際は、事細かく部屋のタイプが紹介されているので、ダブルとツインどちらかを選べば大丈夫ですが、ツインを選んだ場合、念のためリクエスト欄に『Separate beds』と記入するだけでOKです。
山岳リゾート地では4星になるとプールやサウナなど附帯設備が充実してきます。 何日ものんびり滞在して 「今日は天気が悪いからホテルのプールにでも入ってのんびり・・・」 といった過ごし方ができます。 宿泊料金にはそういった設備の分も含まれているので、 全く利用しないともったいない、ということになります。
星の数が多いホテルばかり選ぶと裕福な人以外は資金が心配です。それでもせっかくだから一泊くらいは4星に泊まりたいなら、前半は安めの共同バス・トイレのホテルにチャレンジし、日を追うごとにランクアップしていけば満足度が上がります。この逆はしないほうが精神的にも健全です。
スイスは宿泊料が安い場合でも、清潔で設備が整っていることが多いので安心です。快適なホテルをうまく見つけられれば、旅の満足度が大幅にアップすること間違いなし!なのです。